睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療方法

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療方法の種類

睡眠時無呼吸症候群(SAS)には二つのタイプがあります。
「閉塞型睡眠時無呼吸症候群(SAS)」「中枢型睡眠時無呼吸症候群(SAS)」です。

「閉塞型」は、睡眠中に空気の通り道である上気道が閉じてしまい、呼吸ができなくなるものでほとんどがこのタイプです。健康な人でも仰向けに寝ると舌が垂れ下がって上気道は多少狭くなりますが閉じることはありません。

1.「閉塞型睡眠時無呼吸症候群(SAS)」の治療法 CPAP

睡眠ポリグラフ検査(PSG)によって閉塞型睡眠時無呼吸症候群(SAS)と診断された患者さんは、CPAP療法の導入が決まった場合、医師の判断で必要とされた場合には、後日もう1泊入院検査をする場合があります。

これは実際にCPAPをつけてみて、血中酸素飽和度(SpO2)や上気道の閉鎖状態、いびきの有無、覚醒反応などをチェックします。そのデータに基づいて適切な治療CPAP圧を設定することになります。これをタイトレーションといいます。
CPAP療法で効果がなければ別の治療法に移行することもできます。

「CPAP療法」空気圧の設定

「CPAP療法」空気圧の設定

重症の鼻づまりや鼻マスクによる圧迫や違和感などを訴える患者さんにはCPAP治療による副作用があらわれやすいので、治療の継続が難しい場合も少なくありません。副作用として鼻粘膜の乾燥やうっ血、鼻づまり、鼻出血などがみられます。

これらは専用の加湿器やステロイドの吸入、鼻腔内噴霧、抗ヒスタミン剤の服用などを併用することでほとんどが解消されます。また、鼻づまりであっても鼻ポリープや鼻中佳隔湾曲症などの症状がみられる場合にはCPAP治療を行う前に耳鼻咽喉科で適切な処置を受けなくてはなりません。

CPAP療法の困難なケース

圧倒的に多い閉塞型睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療法としてあげられるのが「CPAP(シーパップ)療法」です。

このCPAP療法は、睡眠時に鼻マスクを装着して小型の装置から一定の圧力をかけた空気を送ることで気道を広げ、無呼吸を防ごうというものです。自宅で継続的にできる治療法です。

CPAPを装着したその日から睡眠時無呼吸症候群(SAS)の症状が解消され、スッキリした目覚めが経験できます。日中の眠気もなくなり、快適に過ごせるようになるはずです。

継続して治療を続ければ、眠気の質の向上、血圧の低下などさらに大きな効果があらわれるでしょう。 それでも「鼻マスクをつけて本当にぐっすり眠れるのだろうか・・・」と不安に思う人がいるかもしれませんがほとんどの患者さんは最初は違和感を感じるものの、すぐに慣れるようですし、不具合なら調節もできるので心配無用です。

月に一度は外来で指導管理を受けましょう
経過観察のポイント
  • CPAP使用状況
  • マスク装着感
  • 合併症の状態
  • 日常生活の状況
  • 血圧と体重の測定

CPAP療法によりSASの症状は改善されますが、完全に治るわけではありません。使用をやめるともとの状態に戻ってしまうこともあります。

CPAPはあくまでも対症療法であり、根本的に睡眠時無呼吸症候群(SAS)を治すものではないので正しい使用方法による治療の継続が必要になってきます。

症状の経過観察のために月に一度は外来を受診しなければなりません。経過観察ではCPAPが正しく使用出来ているかどうか、合併症の状態のチェックや血圧と体重の測定などをします。

こうした経過観察はCPAPによる副作用を確認するためにも必要ですし、日中の居眠りなど自覚症状の改善を患者さん自身が認識することにより治療を継続するモチベーションを高めるためにも欠かせないのです。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の治療費

月一回の通院治療の費用はCPAPレンタル料を含めた場合、患者さんの自己負担(3割)で約5000円となります。CPAP治療を継続する際の鼻マスク、チューブなどの消耗品も当クリニックより支給されるので自分で購入する必要はありません。

SASの治療費

月1回の通院費用・・・約5,000円

2.マウスピース

症状がそれほど重症でない患者さんには口腔内装具(マウスピース)も効果的です。
マウスピースを装着することによって下あごを前に出すと気道が確保されるのでいびきや無呼吸が防げるのです。手軽で出張時などにも持って行くことができるので、CPAP療法と併用するケースもあります。

ただし、高齢者で歯がない人や歯がぐらついている人、あごの関節に痛みのある人、鼻アレルギーなどで鼻づまりがある人、咽頭の肥大が激しい人には適用できません。尚、マウスピースによる治療は保険適用となっており、標準タイプのものなら1万円から2万円の自己負担ですむようになっています。

マウスピースは歯科医院にて作成するようになり、クリニックでは歯科医院を紹介いたします。

3.外科手術

手術が有効なケース

いびきには外科手術による治療もあります。具体的には無呼吸の原因となる気道が閉鎖してしまう部分を正常な状態に戻す手術が行われます。

外科手術が選択されるケースにはいくつかあります。

アデノイド(のどの奥、鼻の後ろにある咽頭扁桃と呼ばれるリンパ組織)や扁桃肥大が原因である場合には外科手術が第一選択肢となります。また、子供の睡眠時無呼吸症候群(SAS)は成長ホルモンの分泌低下による成長障害など心身ともに重大な問題を引き起こすので積極的に治療する必要があります。また成人でも若くてやせているにもかかわらず、アデノイドや扁桃・口蓋垂肥大の人など原因が明らかな場合には外科手術も有効な選択肢の一つです。

種類と方法

睡眠時無呼吸症候群(SAS)やいびきの治療で広く行われている外科手術には、口蓋垂軟口蓋咽頭形成術(UPPP)とレーザー手術(LAUP)があります。

口蓋垂軟口蓋咽頭
形成術(UPPP)
口蓋垂、口蓋扁桃、軟口蓋を切除して口腔側と鼻腔側の粘膜を縫合し上咽頭部を広く開けることによって気道が閉じてしまうのを防ぐ手術です。
レーザー手術
(LAUP)
最近では外科治療にレーザーを使用する例も多くなってきました。
部分的に切除するので痛みが少ないなどのメリットがありますが、いびきには効果的ですがSASにはどの程度効果があるかはわかっていません。
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